肝臓病の大半はウイルスとアルコールが原因

日本全国で、<strong>肝硬変</strong>や<strong>肝臓がん</strong>など何らかの肝機能障害に異常がある人は約300万人以上にものぼると言われています。


欧米などではアルコールが原因の肝機能障害が多いのですが、日本ではそのほとんどが肝炎ウイルスが関係しています。

アルコールが原因で肝臓に異常がある人もいますが、その場合も背景には肝炎ウイルスの関わりが多いことが最近の研究で発表されています。


肝硬変の患者を
①お酒は飲まないがC型肝炎ウイルスに感染している
②普段からお酒を飲みC型肝炎ウイルスに感染している
③普段からお酒を飲み肝炎ウイルスに全く感染していない
の3つのグループに分け、その肝臓がんを引き起こす発生率を調べたところ、
①が28%、②が44%、③が5%という結果になりました。


この結果から、普段からお酒を飲む人でも肝炎ウイルスに感染していないと肝臓がんにはなりにくいという事です。

別のデータですが、肝硬変になった患者を調べた所、C型肝炎ウイルスが原因だった人は46%、B型肝炎ウイルスは7%、C型肝炎ウイルスに感染していてお酒を飲む人は18%、B型肝炎ウイルスに感染していてお酒を飲む人は2%で、アルコールだけが原因だった人は全体の12%にすぎませんでした。

お酒は適量をきちんと守って飲んでいる限り、重度の肝臓病に進行する可能性はかなり低いといえます。ではお酒を飲むのは肝臓にとって全然平気かというともちろんそうではありません。

肝炎ウイルスに感染している人がお酒を飲むことでかなりの確立で重度の肝臓病へと進行しやすくなります。

B型肝炎やC型肝炎はウイルスに感染しても症状が分かりづらく、体調不良くらいにしか感じない事も多いのです。

母子感染などでウイルスに感染してもなかなか発症しない場合もありますが、この状態をキャリアといい、キャリアの状態でお酒を飲むと、それが引き金になり肝炎を発症したり、肝臓病の悪化を促進してしまう要因になってしまいます。

アルコール性肝炎を経て肝硬変にかかった人が禁酒してお酒をやめると生存率が2倍以上になるというデータもあります。普段から飲む場合は自らの適量をしっかりと守り、飲み過ぎないというのが大事になってきます。



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