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抗炎症作用が肝臓がんの再発率を低下

肝臓がん切除後に抗がん剤治療などの補助療法を行っても、再発率や生存期間を良くする効果は得られていません。

切除手術後に抗がん剤のUFTを投与した臨床試験では、生存率をむしろ下げる結果が得られています。
肝臓内の炎症を抑えて肝臓がんの発生を抑制する治療法として、抗炎症作用のあるグリチルリチン製剤や、ウイルスを駆除するインターフェロンや抗ウイルス薬が検討されています。

グリチルリチンは漢方で使う甘草に含まれる成分で、慢性肝炎や肝硬変における肝機能改善効果が認められています。

長期間に渡って注射をしなければならない煩わしさがありますが、C型慢性肝炎患者の肝臓がんの発生率を低下させる効果があります。

C型慢性肝炎の場合は、ウイルスを駆除する目的でインターフェロン単独投与や抗ウイルス薬との併用療法が行われ、肝臓がんの発生率を低下させ、生存率を高める効果があることが報告されています。

ウイルスが駆除できない場合も多く、その場合は再発予防効果は期待できません。

貧血などの副作用のために治療が継続できない場合もあります。



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肝臓がんの再発

肝臓がんは再発率が高い


肝臓がんは、再発する確率が高いガンです。肝臓がんが 5年以内に再発する確率は 約80%といわれています。

そして、肝臓がんの再発する場所は、治療して残った肝臓からが 約87%です。

肝臓がんの再発率が高い理由は、肝炎ウイルス(C型肝炎ウイルス)にあります。肝臓がんの原因はほとんどの場合が肝炎ウイルスです。肝臓がんの治療は、その原因である肝炎ウイルスまで根絶するものではありません。

ですから、、C型肝炎から肝臓がんになった場合、がんを治療しても、肝炎は治っていないので、またガンができやすくなるのです。

つまり、C型肝炎から発生したガンは、治療してもまた新しいガンができやすいということです。ですから肝臓がんの 5年以降の生存率も下がります。

さらに、肝臓がんの再発しやすい状態は、肝機能の悪さ、腫瘍(しゅよう)の数の多さ、血管へがんが広がっているかどうかでも変化します。



再発しても希望はある


肝臓がんでは、再発してもしっかりと治療を受ければ治る可能性があります。つまり、再発したからといってもまだまだ希望はある、ということです。



腹水やむくみは、なぜ起こるのか

肝臓ではアルブミンというたんぱく質をつくっています。
アルブミンは血液中の水分と結合して、水分を一定量に調整しています。

ところが、肝臓の働きが低下すると、アルブミン量が少なくなるので血管内の水分が多くなりすぎてしまい、血管外の組織へ水が漏れ出てしまいます。

水分が血管外の皮膚にたまれば「むくみ」を起こし、腹部にたまれば「腹水」になります。

腹水は厄介、治すのが困難
腹水とは腹腔内に溜まった液体です。

正常な人でも内臓の潤滑のため少量の液体がありますが、様々な原因で多量の液体が溜まった状態を腹水と言います。

原因としては心臓病、肝臓病、腎臓病、結核症、癌(悪性腫瘍)などです。


腹水の状態で分類すると
漿液性、血性、うみ性、乳糜性などに分けることができます。

上記の病気が原因で全身状態の悪化や局部的機能低下によって液体が血管やリンパ管から染みだして腹腔内に溜まります。

少量(300~500ml)の場合はほとんど不調を感じることが無いので腹水に気づくことは困難です。
中度(500~3000mL)がある場合は自覚症状があります。お腹が太鼓のよう膨らんできます。診察時に腹部を軽くたたいて打診すると音が濁ります。
大量(3000mL以上)がある場合は呼吸困難になり、下肢が浮腫みます。また、腹水を発生させている病気に伴って黄疸、貧血、発熱、腎臓、肝臓、心臓の機能低下など様々な症状が併発します。