抗炎症作用が肝臓がんの再発率を低下

肝臓がん切除後に抗がん剤治療などの補助療法を行っても、再発率や生存期間を良くする効果は得られていません。

切除手術後に抗がん剤のUFTを投与した臨床試験では、生存率をむしろ下げる結果が得られています。
肝臓内の炎症を抑えて肝臓がんの発生を抑制する治療法として、抗炎症作用のあるグリチルリチン製剤や、ウイルスを駆除するインターフェロンや抗ウイルス薬が検討されています。

グリチルリチンは漢方で使う甘草に含まれる成分で、慢性肝炎や肝硬変における肝機能改善効果が認められています。

長期間に渡って注射をしなければならない煩わしさがありますが、C型慢性肝炎患者の肝臓がんの発生率を低下させる効果があります。

C型慢性肝炎の場合は、ウイルスを駆除する目的でインターフェロン単独投与や抗ウイルス薬との併用療法が行われ、肝臓がんの発生率を低下させ、生存率を高める効果があることが報告されています。

ウイルスが駆除できない場合も多く、その場合は再発予防効果は期待できません。

貧血などの副作用のために治療が継続できない場合もあります。



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