肝硬変の症状の場合には、慢性肝炎と際と同様に、栄養のバランスがよく、なおかつ低カロリーの食事を摂取することが大切です。
肝硬変が悪化して腹水の症状がでてきたり、肝性脳症になったりすると、塩分やタンパク質を抑える食事制限が実施されます。
肝硬変は代償期と非代償期に分けられます。
比較的軽い症状とされる代償期においては、肝臓の弱った箇所が他の部分で代償されているため、できる限り十分な栄養を摂取することが重要です。
非代償期においては、血漿アミノ酸不均衡、低アルブミン血症、高インスリン血症などの種々な栄養代謝の異常を生じます。
肝硬変の食事療法における注意点として、高たんぱく、高エネルギーの食事をしっかりと心がけてください。
アルコール性肝硬変の場合では、飲酒のために通常食べることによって摂取するたんぱく質やエネルギーなどの栄養が不足するので、高たんぱく・高エネルギー食が非常に効果的だからです。
ウィルス性の肝硬変の症状の場合には高たんぱく高エネルギー食を過剰に摂取するよりもバランスよく適量をとることが重要です。
また、就寝前に軽い食事をすることもおススメです。
非代償期の肝硬変の症状の場合には、肝臓のグリコーゲン貯蔵量が減少してしまいがちです。
食後の10時間近く経過する早朝起床時には必要な糖分が不足状態になるのです。